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ねんね
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Q.寝かしつける方法は抱っこ以外にもありますか。(3か月男の子)
夜は、抱っこで寝かしつけています。抱っこが辛いときもあります。抱っこ以外に寝かしつける方法はありますか。
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A.トントントンとして寝かしつけるといいですね。
夜は部屋を暗くして、布団に一緒に入り、トントントンとしてあげながら寝かしつける習慣をつけていくといいですね。トントントンが赤ちゃんのなかで「ああ、もう寝る時間なんだな」という理解につながり、眠りへの導入になっていくと思います。3か月ではまだ早いかもしれませんが、4~5か月になったら絵本を使うのもいいかもしれません。「寝る前に読む本はこれなんだよ」と決めて、おっぱいを飲ませ、抱っこもしたら、「じゃあ、もう寝ようか」と言ってママと一緒に、ごろんと横になって本を読みます。 夜の寝かしつけは、「寝る時間だ」と赤ちゃんに思わせるパターンを作るとスムーズになりやすいです。(岩佐)
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Q.夜中にしょっちゅう起きてしまいます。(6か月男の子)
6か月の男の子です。夜中に1時間、2時間おきにちょこちょこと起きます。おっぱいをくわえさせると寝るんですが、これも夜泣きなんでしょうか。どうしたらいいかなと思っています。
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A.おっぱいに頼らない方法も少しずつ作ってあげるといいですね。
連続で眠れる日もあれば、眠っていたのに眠りが浅くなっちゃって、という日もあるかと思います。そのときにおっぱいをくわえるとフっと眠りにひき込まれる時期でもあるのだと思います。トントンして眠れることもあるので、「こういう方法で眠れるといいね」とやってみてください。トントンで眠れる習慣がついてくると、それで眠れるようになることがあります。
毎回おっぱいをあげていると、おっぱいが痛くなってきたり、乳腺炎の原因となることもありますね。タイミングを見ながら、おっぱいに頼らず寝られる回数も少しずつ増やしていけるといいのかな、と思います。 連続で長く寝てくれると、親はすごく楽になりますが、なかなか難しいこともありますよね。他のお子さんの話を聞くと焦ってしまいますけれども、全てのお子さんがぐっすり眠れるようになるのは、2歳くらいです。
お子さんによって個性があります。親が根負けしないように、手を抜きながら、寝ぼけながらトントンでもいいですので、やれるようになっていただければ十分かなと思います。 つらいでしょうけれども、がんばってください。(中西)
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Q.夜中に頻繁に起きるようになりました。(1歳2か月女の子)
寝かしつけたあと、夜間に2回、3回起きていたのが、このごろは3回、4回起きることがあります。目をつぶったまま大きな声で「わあー」と泣きます。あわてて、とにかくすぐおっぱいをあげると、寝てくれます。抱っこしても、そっくり返ったり、目をつぶって、わーとなるので、「おっぱいしかない」と思って逃げちゃうんです。そろそろおっぱいばかりの寝かしつけもやめたいと思っているのですが、どうしたらいいでしょう。
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A.はげしい夜泣きが収まるなら、おっぱいに頼っていいと思います。
トントンしても抱っこしてもダメで、夜泣きが激しくなるということですよね。赤ちゃんがおっぱいを飲んで落ち着いてまたすぐ寝るのなら、おっぱいに頼ってしまっていいのではないでしょうか。多分赤ちゃんが浅い眠りになったときに、起きてしまう。そのときにお母さんに抱っこされておっぱいを飲むというのは、心の基地ができ、すごく安心して眠れると思います。それも本当に一時期のことですので、大丈夫だと思います。 ただ卒乳したいという思いがあるのでしたら、授乳を頻繁に増やすとそれだけおっぱいが作られていきます。卒乳はしにくくなってくるのかなと思います。(岩佐)
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Q.夜中、起きやすいのはどんなときですか。(1歳2か月女の子)
最近になってよく起きるようになったのには理由があるんでしょうか。
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A.暖かかった時期から急に寒くなる、そういう時期に夜泣きが増えます。
赤ちゃんの夜泣きのメカニズムはわかっていませんが、外的な要因としてひとつ言えるのは、赤ちゃんは寝ているとき、布団から出てしまう子も多いですよね。掛布団から飛び出していて、寒くてぱっと目が覚めるということもあります。低い気温が落ち着いたら、大丈夫だと思います。逆に、寒い時期から暑くなるときにもよく起きます。慣れると落ち着きます。(岩佐)
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Q.とにかく寝ないんです(9か月男の子)
お昼寝は、私が移動する抱っこのときしか眠りません。どこかに出かけないとお昼寝をしないので、この子もつらいだろうなと思って、毎日ひろばなどで遊ばせ、3、4時間くらい出かけるようにしています。夜は、おっぱいをくわえて安心して寝ますが、1時間もたたないうちに泣いて何度も目をさまします。寝るときも眠いのになかなか眠れず、すごくぐずります。夜は抱っこして鼻歌歌いながら揺らして、何回も布団に下ろしては失敗の繰り返しです。おっぱい、水、おむつも見ていますが、原因がわかりません。 今までは、成長曲線を下回っていましたが、離乳食を3回食にしたら、ご飯をすごく食べるようになり、体重はぐんと上がっています。出先のにぎやかな中でいろんな音を聞きながら一瞬ウトウトするのですが、ミルクが終わると覚めちゃう感じです。 いつか変わっていくのでしょうか?
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A.抱っこのまま一緒にゴロンしてみて。
大変ですねー。ママがんばっていますね。お散歩もして、その道中では寝てくれるんですね。出かけるのはとってもいいですね。赤ちゃんの成長も順調ですね。原因がわからなくて困りましたね。 原因がわからないのはママも大変ですが、何が原因というよりは意外と体質によることも多いんです。「寝ないんです」というお子さんを見ると、本当に寝なくてよく動きます。その分体重も少ないです。そういう特徴もパターンとしてあるそうなんです。 体質的に寝ないタイプの子は、大きくなってもあまり変わらないことが多いです。あまり寝ないお子さんが、保育園に入ったら、最初はやっぱり寝ないんだけど、保育園ではみんなが寝ているので、2時間のお昼寝タイムのうち、1時間は寝たそうです。そのママは、「寝るときの環境も大事。とにかく静かにして寝かせるようにしています」と言っていました。 抱っこで寝かせているのなら、寝る環境を変えてみるのはどうでしょう。おっぱいを飲ませた後、抱っこしたら、そのまま一緒にゴロンとお布団に入って、「寝る時間なんだよ」とやってみてください。保育園方式はそうなんですって。抱っこというよりは、「みんなが寝ているでしょ」とお布団に寝かせるそうです。1時間くらいはぐずぐずするけれど、その子も寝るようになったそうです。「寝る時間だよ」と静かな音楽を流して、暗くしてやってみてください。ママがその間に寝られることを願っています。(岩佐)
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A.他のママにも聞いて、いろいろな方法を試してみるといいと思います。
産後ケアセンターでも、なかなか寝ない赤ちゃんもいて、あの手この手で寝かしつけをしています。これだけたくさんいらっしゃれば、ママの生きたご意見があると思います。それがお子さんにあてはまるかどうかはわからないけれど、真似るのも一つの手です。(中園)
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Q.以前は夜5、6時間寝ていたのに、最近2、3時間で起きてしまいます(6か月男の子)
3か月、4か月の時は5、6時間まとめて寝てくれたのに、最近は2、3時間で起きてしまいます。おっぱいが足りていないのかなと不安になります。1か月くらい続いています。
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A.よく寝る時期と寝ない時期を繰り返しながら安定していきます。
不思議なのですが、長く赤ちゃんを見てきた経験上感じるのは、赤ちゃんには、うっかりたくさん寝てしまう時期というのがあるようだということです。お子さんはその時期から卒業し、自分のペースに戻ったのだと思います。しばらくそのペースでいくかもしれません。また時期がきたら深く眠る時期が来たり、またよく起きる時期が来たりというのを繰り返しながら、次第に夜の睡眠が安定していきます。 私はそれを、「ごほうびの日」「だめな日」と呼んでいます。また「ごほうびの日」が来ますのでめげないでがんばってください。 離乳食を食べるようになって腹持ちが良くなってくると、少し長く寝られるようになるかもしれませんので、そこを目指してがんばってください。(中西)
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Q.夜明けに起きて30分~1時間おきにぐずります。(7か月男の子)
夜は8時に就寝しますが、朝の4時~4時半頃目覚めて「ぎゃーっ」と起きてしまいます。それからは、30分から1時間おきに、起きては抱っこして寝る、の繰り返しです。夜泣きでしょうか。8時に寝る生活のリズムのせいでしょうか。
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A.夜明けとともに起きるのは自然なことです。
7か月は夜泣きの出てくる時期ですが、それとは違うようです。夜泣きは一晩中続くこともあります。多分、8時間くらいまとめて寝たので、その後眠りにつきにくくなって、ぐずっているのだと思います。 人間も動物なので、夜明けとともに目が覚めるというのが本来のサイクルです。ですから4時頃から眠りは浅くなってきて、目が覚めやすい時間なのです。夜8時に寝るのはいいタイミングなので、変えないほうがいいです。ママも早めに寝て、4時に「おはよう」と一緒に起きる。そして早めに家事を終わらせて、疲れたら午前中お子さんといっしょにお昼寝をするというように、ママの生活スタイルを変えるという発想もあります。(中西)
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Q.あまり長く寝てくれず、寝かしつけも大変です。(7か月女の子)
寝つきが悪くて、寝かしつけに1時間以上、長いと2時間くらいかかります。おっぱいで寝かしつけをしています。夜中もちょこちょこと起きます。もう少し深く長く寝てくれたらと思っています。お昼寝もほとんどしません。おんぶしていれば1時間くらいは寝ますが、昼間に布団で寝ている姿を見たことがありません。
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A.寝かしつけの方法を変えてみましょう。
昼間も起きているということですから、昼間のエネルギー発散が足りないわけでもなさそうですね。絶対的な睡眠量は赤ちゃんによって全然違うと言われています。短いけど深く寝る子もいれば、ダラダラと寝る子もいます。それはそれで赤ちゃんの個性です。赤ちゃんの睡眠は足りていると考えてよいと思います。 おっぱいで寝かしつけるのは、スーッと寝てくれるので便利ですが、赤ちゃんの寝つきで悩まれている場合には、やり方を変えてみてもよいと思います。まずおっぱいをあげて、あとはあなたが寝る時間なんだよと、トントンで寝かしつけてみます。静かにα波が出るような音楽を流しながら、おっぱいと寝かしつけを分けてみると、夜の頻繁な授乳というのが減ってくると言われています。 ただ、これに慣らすのに3日間は地獄だそうなんです。3日間はすごく泣き叫ぶし、夜中も頻繁に起きるんですが、だいたい3日越えたら落ち着きます。やってみてください。それで1週間やってもダメだったら、やっぱり今はおっぱいがないと眠れない子なのだということで、元に戻せばいいので、まずはトライしてみましょう。 夜中も、おっぱいのかわりに麦茶や白湯を飲ませてみるとか、おっぱい以外の水分をあげてみると、また違ってくると思います。(岩佐)
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Q.授乳以外の寝かしつけで、すぐにできるものを教えてください。(9か月男の子)
トントンと寝かしつけをしてみても、ひとりで遊びだしてしまいます。抱っこもだいぶ重くなってきたので、抱っこひもで抱っこして寝るのを待つという状態です。 夜寝る前にはすごく泣くので、それも大変です。
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A.寝る前の儀式をつくって習慣化させていきましょう。
抱っこは赤ちゃんにとって温かくて気持ちよくて幸せなことなので、それで寝てくれるのならいいと思います。でも昼も夜もそれだと、ママが大変になってきたのですね。 夜寝る前にワーッと泣くのは、小児科の先生がおっしゃるには、「日中使い切れなかったエネルギーを、泣くことで発散させて眠りにつくので、泣かせてあげてください」ということだそうです。泣きやませようとせずに、「泣きたいんだね、ママも泣きたいわ」と言いながらいっしょにつきあってあげるしかないかなと思います。 寝かしつけで誰にでも即効果のある方法というのはないかもしれませんが、寝る前の儀式を決めて習慣化できるとよいと思います。音楽や絵本は使い道がありますね。寝る前のご本はこれにしようね、と2冊くらい決めて読んであげます。慣れないうちは「もっと、もっと」となるかもしれませんが、読んであげたら「これでおしまいだよ。「ねんねしようね」と電気を消すと、それが習慣化してきます。本を読んでもらうと神経が休まるので、そのまま寝ようかなというサイクルになっていきます。3日か4日で習慣化しましたという声はよく聞きます。(岩佐)
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Q.夕食時に寝てしまいます。寝たら食事はどうしたらいいですか。(10か月男の子)
夕食を作っている間に寝てしまうことがよくあります。起こしてでも食事を食べさせたほうがいいですか。
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A.起こして食べるようなら起こしてもよいです。
まだ食事を作っている間に寝てしまったというのはよくあることだと思います。しばらく寝かせたら、起こして食べさせてもいいと思います。 たら、遠出をしたとか、外遊びを長くやって疲れているときに食べないで寝てしまったようなときには、そのまま朝まで寝ることも多いので、無理に起こさずに、夜中に目を覚ました時にミルクや母乳をあげるのでもよいと思います。臨機応変に対応してください。(中西)
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泣き・ぐずり
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Q.夜泣きがひどく、特に明け方ぐずります。(11か月女の子)
とにかく夜まとまって寝てくれないので大変です。7時半~8時ごろに寝て、1時間半で起きてワーッと泣き、隣にいて手をつなげばまた寝ます。その後12時ごろにミルクを飲み、3時ごろにミルクを飲みます。4時ごろから5時半~6時まで、ずーっとぐずぐず言って、ひたすらおっぱいをあげて、6時~7時半までは爆睡してから起きます。ミルクをあげないと、起きてぐずぐず言う回数が増えてつらいので、ミルクに変えました。明け方のぐずりを解消する方法はあるんでしょうか。
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A.寝入りベタで、自然のリズムで目も覚める。赤ちゃんも戦っている時期です。
明け方ぐずるのは、動物の自然のリズムでもあります。そろそろ夜が明けるから起きますよ、とお知らせしているんですね。お母さんも夜早めに寝て朝早く起きる生活に変えてみるといいかもしれません。目をつむってぐずぐずしていても眠りは浅くなっています。その後おっぱいを飲んで7時半ごろまで寝るなら、それはそれでいいと思います。その間にママがまた一緒に寝てもいいし、眠れないなら家事を片づけてしまってもいいと思います。
赤ちゃんは寝入るのがヘタだし、朝は日が昇ってくる時間で自然のリズムにしたがって眠りも浅くなるし、赤ちゃん自身も戦っている時期でもあります。ママは大変でしょうが、今は見守ってあげるしかないかもしれません。 日中体をたくさん使って遊ぶと、夜よく寝るということもあるので、公園とか子育てひろばのようなところに積極的に出かけて遊びましょう。おっぱいをやめると夜寝るようになるということもよく言われますが、やめて結局夜泣きが収まらないということもあるし、そうなったら後悔してしまうと思うなら、まだやめなくていいと思います。 11か月というと、ちょうど夜泣きの時期なのかもしれません。もしそうなら、大脳が順調に発達してきているというサインなので、「よしよし、うちの子は順調」と考えて、もうしばらく頑張ってくれたらいいなと思います。(中西)
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Q.夜泣きに負けて卒乳できません。(11か月女の子)
1歳で卒乳を考えています。もう日中はやめて、夜の寝かしつけもおっぱいなしで大丈夫です。でも夜中だけ起きて大泣きして、おっぱいがないと泣いて立ち上がってしまうので、やめられません。おっぱいには精神安定的な意味もあると聞くので、あまりあげないのもよくないかなと思うと、よけいにやめられません。
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A.腹をくくってブレない気持ちで取り組んでください。
ママ自身が完全にやめていいと思っているなら、決断するしかないです。子どもが精神的に不安定になって、思春期とかになってから出てくるのではと心配しているようですが、思春期の心の揺れは親の責任でもおっぱいの責任でもありません。それはその時期に子どもが自分で克服するべき課題であり、今は考えなくていいことです。 赤ちゃんは大人になりたいという強い願望があります。もう話せば分かる月齢なので、ママやパパが、お兄ちゃんお姉ちゃんになりたい気持ちを十分くんで、サポートしてあげる形で卒乳させてあげることになります。「もうやめると決めたんだよね」「やめようねってお話しして、やめるって決めたんだもんね」「じゃあ、がんばろうよ」と、親の気持ちがブレないのも大切なことです。
「ああ、だめだ」といってまた戻ってしまうと、赤ちゃんも「よしやるぞ」と思ったところをくじかれてしまいます。だから「がんばれ、がんばれ。お母さんが寝かしつけてあげるから」という形で応援団になってあげましょう。 眠りが浅くなったときの恐怖感のようなものが、赤ちゃんにはあるような気がします。そこで「ママはここにいるよ」とトントンしながら声をかけてあげる、それでもダメなら抱っこで寝かしつけてあげてもいい。とにかくおっぱいなしで寝られるという成功体験を何回か続けていけば、しばらくは泣いてもトントンで寝られるようになっていきます。(中西)
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Q.眠くなると、泣きやみません。どうしたらいいですか。(3か月男の子)
3か月になったばかりの男の子です。夜はたっぷり6時間くらい続けて寝ますが、日中は、ずっと起きていることが多いんです。眠くなるときに、寝ぐずりがすごく激しいです。初めて来た場所や、周りに人がたくさんいる場だと、すごく激しく泣き、身体もこわばって反ってしまい、なかなか泣き止みません。長時間かけて抱っこして、なだめ、寝かしつけるという感じです。なにかほかにいい方法があれば教えていただきたいです。
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A.泣くことで、エネルギーを発散する子もいます。
ワーッと泣いた後、ママが抱っこしたら2、3分でストンと眠りに落ちていましたね。ママは上手に対処していると思いました。ガーッと泣いて、エネルギーを発散する子もいるんです。 ましてや夜、6時間も寝る子は、昼間はあんまり寝ないんです。昼間いっぱいエネルギーを使って、夜寝てくれるんですね。「そういう子なんだな」と思って関わっていただいたらいいのかなという気がしました。(岩佐)
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Q.外で赤ちゃんが泣き止まないと、周りの人に迷惑ではとつらくなります。(3か月男の子)
家の中でも泣きやまないと大変ですが、外に出かけて、お話を聞くような場でずっと泣かれると、周りの人に迷惑をかけているのではと気になります。
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A.赤ちゃんは泣くものですから、気にしないで。
赤ちゃんが泣いて、イライラする人が周りにいるなら、「おとな気ない人だな」とお腹の中で思えばいいですから、気にすることはないです。寛容のない社会の方が問題です。「この人、赤ちゃんの泣き声にも耐えられないのね」と、お腹の中でぐっと思ってください。 お母さんが泣くことに驚きすぎて、外出を控えてしまうと、ますますその傾向に拍車がかかります。「うちの子、泣く子だから、いいの。でも出かける」という気持ちで、どんどん社会を広げて、不安感をぬぐっていただけたら、お母さんも社会に出て行きやすくなります。 「泣いても受け入れてくれる世の中なんだ」と社会が許してくれるようになるので、どんどん出かけてください。(中西)
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Q.泣き声が苦しそうです。(2か月男の子)
泣いているとき、のどが苦しそうです。胸もたんがからんだような「ひゅうひゅう」した音がします。
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A.アレルギーが強い家系で「ひゅうひゅう」が長く続くようなら受診を。
泣いて激しく呼吸をしているときだけで、ふだんは気にならない程度なら、多くの場合、一時的な赤ちゃんの特性ですので心配ないと思います。 ただ、ぜんそくの人がいる家系だったり、ご両親にアレルギーがある場合には、お子さんが雑菌に過敏に反応して「ひゅうひゅう」している可能性はあります。いつまでも「ひゅうひゅう」が続くようであれば気管支炎を起こしている可能性があるので、まずは小児科医に相談し、必要であればアレルギー専門医の受診をおすすめします。(中西)
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Q.なんで泣いているのかわからないのです。しばらく泣くのが止まりません。(2か月女の子)
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A.泣くのをおそれなくてよいです。
赤ちゃんはよく泣きます。先日、寝かしつけをお手伝いしたら、1時間半も大泣きして、そこでスタミナが切れて朝まで寝たという赤ちゃんがいました。 おっぱいでもない、おむつでもない、具合が悪そうでもない。それでも泣くのなら、泣きたくて泣いているのです。放置して別室へ行ってはだめですけど、なんとしてでも泣きやませなければと思わずに、「寝れるといいね」と声をかけたり、おもちゃであやしたりしながら、泣きやむのを待っていればいいです。すごく時間がかかりますけど、赤ちゃんが泣くことをおそれないでください。泣いてスタミナを発散したり、ストレスを発散しているので、どんどん泣く自由を与えてあげてください。 (中西)
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Q.夜中、のたうちまわるほど泣きます。(11か月女の子)
1か月くらい前から、明け方に激しくのたうちまわるように泣きます。日中の生活でなにか問題があるのでしょうか。
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A.夜泣きの時期ですが、1~2か月で収まります。
いわゆる夜泣きが出る時期です。日中、神経が興奮したことが寝ついた後に出てきて、何をしてもだめ、という状態になります。これは昼間の生活に問題があるということではなく、しかたないことです。「夜泣きの時にはいつでも電気をつけて遊んでもいいよ」と言う小児科の先生もいます。日中、すごく人の多いところにいっぱい行った時にそうなるのであれば、そういう機会を減らしてみるというように、夜泣きとの相互関係を探ってみるのもひとつの方法ではあります。エネルギーをためやすくなるこの時期特有のものですから、すでに1か月続いているなら、もう1か月もすれば落ち着くのではないかと思います。(岩佐)
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水分補給
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Q.水やお茶を飲まないので困っています。(9か月男の子)
離乳食はよく食べますが、水やお茶が飲めません。離乳食を食べた後も、水分が取れず、下痢の時など水分補給ができなくて困ります。ミルクは飲んでいます。水分補給はどうすればよいですか。
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A.水などを好まない子には無理して飲ませる必要はないと言われています。
スープなどをあげるという方法もありますが、柔らかい食事を食べていれば、それだけでも水分は含まれているので、無理をせず、水分はミルクや母乳でいいと思います。真夏ですごく汗を出す季節となると別ですが、冬の時期だったら大丈夫です。 お母さん達が「ああ、おいしい」とやると興味がわいて、自然に飲めるようになります。今まで哺乳瓶だったのを、ステップアップしてストローにチャレンジするなど器具を変えてみるのもいいと思います。飲み方を変えると、飲んでくれることもあります。(岩佐)
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離乳食
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Q.好きなものばかりあげてしまいます。(5か月男の子)
離乳食に慣れてほしいので、嫌いなものはあまりあげず、好きなものをいつもあげています。1週間くらいずっと同じでも大丈夫ですか。
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A.「楽しい、おいしい」の体験がいちばん大事。ママも気楽に取り組んで。
育児書などではまんべんなくいろいろなものをあげましょう、とありますが、私は「1週間同じものでもいい」と言っています。1週間サイクルでやると、意外とママも楽です。
大切なのは子どもが「食べるのは楽しい、おいしい」と思うこと。小さじ一杯程度は、栄養になるかならないかくらいのものですから。赤ちゃんは、最初は大人の真似がしたいんですね。「大人の真似をしたら、おいしかった」という経験を繰り返すことがいちばん大事です。 それと、離乳食のスタートは「おもゆ」でなくてもいいです。お粥の上澄みだけなので、正直おいしくないですよね。嫌いな子は本当に食べないので、おみそ汁の具がおすすめです。おみそ汁の味付けをする前に具を取り出してつぶすだけなら、手間もかからないので、もし赤ちゃんが食べてくれなくてもあまり落ち込まずにすみます。
ジャガイモやカボチャを電子レンジで柔らかくして出汁で伸ばしたりおっぱいを絞って伸ばしたりするのもいいですね。イモ類をあげながら、次はおかゆの柔らかいものをあげてみて、噛み心地を味わったら10倍がゆにしていって大丈夫です。 調子良く食べてくれる日もあれば、食べないときもある。そういうときは、「今日は食べない日なんだね、わかった、わかった」と、ママも気楽に考えてください。
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Q.たんぱく質は遅くあげたほうがいいですか。(5か月男の子)
アレルギーが出やすくなるので、たんぱく質のものは遅くあげたほうがいいという話を聞きました。パン(小麦粉)は早めにあげても大丈夫ですか。
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A.初期は炭水化物、野菜がおすすめ。パンは単品であげて様子をみて。
そうですね。たんぱく質は腸でうまく分解できないために、離乳食のいちばん最後の段階にするとよいということです。 食べ物の栄養素については、炭水化物はアレルギーが出にくいので離乳食の最初から食べさせて大丈夫です。野菜やイモ類も初期からおすすめです。
パンは小麦粉なので、小麦アレルギーをもっているとアレルギーが出ることがあります。ですから、パンをあげるときはまず単品であげてみてください。アレルギーが出る場合、お口が赤くなります。粘膜系が赤くなるので、ひどい子になるとお口から目の周りが赤くなります。そうなったら小麦がダメなんだと分かります。 「離乳食ブルー」があるくらい、子どもが食べてくれないとけっこうみんな落ち込むので、赤ちゃんメニューを毎回考えようなどと頑張りすぎなくてもいいんです。今は虫歯菌の心配もあるのでおすすめしませんが、昔の人は大人が自分で噛んで細かく柔らかくしたものを子どもにあげる、そんなスタートでした。大人の食事から子どもが食べられるものを取り出して柔らかくしてあげればいいんだと思えば、気が楽になりますよね。
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Q.離乳食スタートのタイミングを知りたいです。(6か月女の子)
もうすぐ6か月になります。離乳食作りが大変そうなので、6か月に入ってから離乳食をスタートしようかなと思っています。少しスタートをのばしても大丈夫ですか。始めるタイミングというのはありますか。
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A.食べ物に興味をもち、欲しそうにしていたら始めどきです。
離乳食のスタートには、大事なことが3つあります。赤ちゃんが、ものを食べているママたちのお顔をじっと見て、欲しそうにしている。お口をクチュクチュと動かしている。ママたちが食べているところ(食べ物やママのお口など)に手が伸びる。この3つがないうちにスタートさせても、赤ちゃんは食べ物に興味をもってくれないこともあります。ママたちの食事のときに、食べている様子を意識して赤ちゃんに見せて、反応を試してみるといいかも。 興味がありそうなら、豆腐のようなみそ汁の具からあげてみたらどうでしょう。食べなかったら、「じゃ、もう少し後にしよう」と思えます。いざ6か月を過ぎてママは「よし!」と思ってスタートしても赤ちゃんは食べないことも多いので、そのときになって「え? 食べないの?」となるよりも、今ぐらいから何かつぶしてあげてみて、食べてくれたら「じゃあ、少しずつやっていこう」、食べなかったら「じゃあ、やめておこう」というぐらいの気持ちで何となく始めてみてはどうでしょう。
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Q.離乳食の再開のしかたはどうすればいいですか。(7か月男の子)
6か月から離乳食をはじめましたが、2、3週間したところで風邪をひき下痢をしてしまいました。お医者さんから離乳食を一回ストップするよう言われ、約3週間離乳食をお休みしました。離乳食再開の進め方はどのようにすればいいですか? また一からやり直しなのか、7か月半にキャッチアップするように急いで進めるのか、どちらがいいのでしょうか。
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A.スタートは一からやってみて、ちょっと期間を短くして進めてもいいです。
3週間お休みしていたということですから、風邪の影響はもうないので、最初はドロドロのところから始めてみて、すぐに以前のところまで戻してしまっても大丈夫だと思います。 お子さんによって、ドロドロした口あたりを好むか、少し固形のものを好むか好みがあります。ちなみに私の場合は、ポーンとひと飛びで月齢相当に飛ばしましたが、うまくいきました。お子さんの好みもあると思います。7か月ですと、ダイコンを煮てスプーンでつぶしたくらい。野菜やご飯系でいくといいですね。(岩佐)
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Q.どうして離乳食を食べてくれないの。(7か月、女の子)
なかなか離乳食を食べてくれません。どうしたらよいのでしょうか。
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A.ママとパパが楽しく食事をしていると、興味がわきます。
無理せずに、食べてくれるものから、あげてください。楽しく食事をしているママとパパを見ていると、赤ちゃんも食に関心が向くようになります。離乳食の時間を大人といっしょにして、みんなで食卓を囲むと、喜んで食べるようになる子もいます。(岩佐)
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Q.保育園に預けるので、離乳食を食べるか心配です。(8か月男の子)
来月から仕事復帰をするので、保育園に預けなければならないのですが、保育園でも離乳食を食べるのかどうか心配なんです。
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A.保育園はプロですから、心配不要です。
保育園では、周りの子どもたちにつられて食べることがよくあります。保育士さんたちはプロなので、食事へのじょうずな誘い方も心得ています。預けているあいだは心配せずに任せてしまって大丈夫。もし食べなかったらミルクで対処してくれます。 家での離乳食も、うまく進まないときには、今週はイモしか食べないというワンパターンでもいいそうです。同じイモでも朝はサツマイモ、夜はジャガイモにするなど、ちょっとだけ変えてみてもいいですし、お麩にしてみるのもいいですね。水に戻したお麩を柔らかく炊き、ミルク味にするのも、食べやすくていいですよ。味つけは同じでも大丈夫です。(岩佐)
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Q.病気のあと、離乳食を食べる量が減りました。消化もされていないようです。最初の段階からやり直しでしょうか。(8か月男の子)
8か月です。6か月から離乳食をはじめて順調でしたが、突発性発疹にかかり、まったく食べなくなってしまいました。その後、ちょっとずつ食べるようになったので、モグモグ期だからと、大きい形で食べさせていました。 2、3日して、消化されていない状態で大量に吐いてしまい、また食べなくなってしまいました。1週間ほど離乳食をあげるのを、やめていました。私のご飯を欲しそうにするので、再開すると、少し食べるようになってきました。 離乳食の段階は、最初からやり直さないといけないですか?
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A.離乳食は行きつ戻りつ。焦らずにママの食べているものから取り分けてあげて。
ゴロゴロとした形のものは、消化に時間がかかるものなので、例えばママが食べている味噌汁の具、ダイコンなどを出して、つぶして食べさせてあげるのがいいかと思います。トロトロと細かく濾すことまではしなくて大丈夫です。 前に食べていたものも、嫌がるようになったとのことですが、吐いたことがやはり嫌な経験としてあるのかもしれません。焦らずにママが食べているのを欲しそうにしたときに、柔らかめのおかゆを作っておいて、それをあげる。ママの食べている食材の、たとえばジャガイモを食べていたら、ジャガイモをつぶして牛乳やミルク、おっぱいと混ぜて、なめらかにして食べさせてあげてもいいですね。別の物をあげるというより、ママがおいしそうに食べているものを、「おいしいねー」と言ってあげるのがコツかと思います。 無理強いしなくて大丈夫です。離乳食は行きつ戻りつが当たり前。スムーズにいくこと自体が少ないです。ちょっと進んでは戻ってもオッケーなんですね。8か月になってくると、ママと別の物というよりは、ママと同じものをママの中からくれたというのが、けっこう喜んで食べてくれるコツになってきます。(岩佐)
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Q.ママの食事から取り分けてあげるときの味付けは。(8か月男の子)
大人の食事から取り分けてあげられると、離乳食作りはだいぶ楽になりますが、味が濃すぎないか気になります。
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A.濃い味のものは薄めて味付けを調整します。
味付けは、多少味がついていても薄めてあれば大丈夫です。甘い味つけのものは避けた方がいいかと思います。おみそも大丈夫です。ママが薄めのおみそ汁を飲んでいたら、その中のひとつを出して、洗わなくてよいので、そのままつぶしてあげてください。そんな風にすると、意外とママも肩に力が入らずにやっていけます。(岩佐)
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Q.体調を崩してから、1回の離乳食の量が減りました。(8か月男の子)
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A.ちょっとでも食べてくれたら「よく食べたねー」とほめてあげて。
「ママうれしいよー」とプラスのメッセージを送ってあげてください。「ママが喜んでくれている。次は、もうちょっと食べようかな」となってくれると思います。 お子さん用を別に作ると、ママもヘトヘトになるので、たとえば、大人の食事が肉ジャガなら、肉ジャガ用のジャガイモとニンジンだけ、味付け前にお子さん用に少し取り分けておくといいかなと思います。ふんばりどころですので、焦らずに。(岩佐)
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Q.離乳食は同じ味を食べさせ続けてもいいですか。(8か月男の子)
突発性湿疹になったら、それまで進んでいた離乳食を突然食べなくなり、その後少しずつ食べてくれるようになった矢先、今度はノロウイルスにかかってしまいました。治って1週間ですが、食べてくれなくなりました。最近は、少しずつ食べてくれるものの、味の好みが変わり、ダシの味やスープの味にすごく嫌な顔をしてオエッとされてしまいます。ミルクで煮るとすごく食べます。なんでもミルク味になってしまうのはどうでしょうか。
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A.快復して1週間なので、新しいものを試さなくて大丈夫です。
ノロウイルスで体が弱っており、胃腸をだんだん整えていくときですので、ミルクが好みなら、ミルク味でいいと思います。ノロウイルスの後は、2~3週間同じものを食べても大丈夫だと言われています。この時期の好き嫌いは、嫌がるものは食べさせなくて大丈夫です。今は腸がザラザラに荒れているのを修復する大事な過程なんですね。だから極端に言えば、また3週間くらいしたら、新しいものを試してみるぐらいでもいいと思います。ママが食べているものをあげてみて、食べればラッキー、嫌がればミルク味にしちゃおう、という気持ちでいいと思います。(岩佐)
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Q.離乳食を食べる量が減りました。(10か月女の子)
これまでよく食べていた離乳食ですが、急に食べ方が悪くなってしまいました。体調が悪いわけではないと思うのですが。
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A.好きなものを食べればいいと気楽に考えて。
胃腸の調子が悪くなって食べなくなっているというのでなければ、私たち大人もよく食べるときと食べないときがあるのと同じで、赤ちゃんでもそういうことがあっても不思議ではないと思います。ママはどうしても栄養のことをすごく気にして考えがちですが、好きなものを食べればいいんだ、くらいに思ってあせらずにやっていくことです。 たとえばお米が好きでよく食べるなら、少ししらすを混ぜてあげるというように、食べるものに少し工夫を加えてみるぐらいでいいと思います。成長していくうちに、また食欲が戻るときがきます。(岩佐)
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A.3か月後くらいにもう一度考えるぐらいのスパンでいいと思います。
基本的に赤ちゃんは、成長したい、大人になりたい生き物なので、そのポイントが来たらきちんと食べますから、しばらくの間、食べる量が少しぐらい減っても大丈夫です。体の具合が悪いのではないか。病気でちょっとぐらい減っても大丈夫。病気で具合が悪くて食べられない状況ではないかということだけ観察してあげれば十分です。 3か月くらい後に、もう一度考えて悩んでみよう、と思って過ごしましょう。そのころにはよく食べる子になっているのではないでしょうか(中西)
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Q.白飯を食べるときだけオエッとなります。(10か月女の子)
白飯を食べるとオエッとするのですが、なぜでしょうか。おかずは大丈夫なんですが。 水分のあるスープにご飯を混ぜて食べると、オエッとなりません。パンも大丈夫で、本当に白飯だけなんです。今3回食です。
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A.カミカミを覚える時期なので、あまり気にしなくても大丈夫です。
食べ物をオエッとしてしまう理由のひとつに、食べさせ方があります。スプーンを口の奥まで入れてしまったり、それを上の歯でしごいてしまったりすると、スプーンの刺激が強すぎることや一口の量が多すぎることで、オエッとしてしまうことがあります。まずはそのような食べさせ方をしていないかの確認は必要だと思います。 水分が多いものなら大丈夫ということなので、水分が足りなくてのどのあたりでたまってしまうのでしょう。しっかりカミカミして唾液と混ぜてから飲み込むことができるようになれば、オエッとしなくなると思います。3回食ならカミカミも覚えていく時期なので、あまり柔らかいものや水分の多いものばかりでなく、上と下の歯ぐきでつぶせるくらいの形のあるものをあげるようにしましょう。 この時期、白米嫌いの子どももいるので、あまり気にせず、もう少し大きくなるまで様子を見ていいと思います。パンは食べられるということなので、エネルギー源は摂れるので、水分のあるものと混ぜていっぱい食べさせようというふうにも考えなくていいと思います。今より少しだけ柔らかめに炊いたものを、一口の量を少なめにしてあげていればいいでしょう。水っぽくしてあげていると、いつまでも丸呑みになってカミカミを覚えられません。(中西)
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Q.じょうずな離乳食の食べさせ方はありますか。(11か月女の子)
離乳食をあまり食べてくれません。何となく食べられそうなものをあげていますが、食べたり食べなかったりで、なかなか先に進めません。
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A.「ママのおすそわけを、ママの手で」はけっこう効果あります。
ママの食べるものを赤ちゃんは欲しがるので、自分たちが食べているおみそ汁の具とか煮物のおイモなどをちょっとつぶしてあげたりすると、食べる赤ちゃんは多いです。スプーンに敏感な赤ちゃんには、ママが手であげるといいですよ。たとえば、おむすびの形にして、ママが自分で食べながら柔らかいところを少しあげる。そうすると「おいしそう」と思って食べてくれることがあります。 味の濃いものに慣れてしまうのはよくないので、みそ汁なら、みそを入れる前の具をあげたり、この機会に大人も薄味に慣れるようにするといいですね。 『離乳食』(日本母乳の会 母乳育児シリーズ)という本は薄くて読みやすいので読んでみてください。「なんだ、こんなに簡単でいいんだ」と思ってもらえると思います。 ニンジンなどを軽くゆでた「野菜スティック」もとてもよいです。15センチくらいにして赤ちゃんに持たせると、しゃぶるようにして上手に食べます。柔らかすぎず、手で持ってつぶれない程度にサッとゆがきます。ダイコンやセロリもいいですよ。ちなみにうちの子は筋を取ってゆでたセロリをあげたら、大好きになりました。(岩佐)
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Q.食べむらがひどくて同じものしか食べません。(11か月女の子)
食べむらがすごく、フルーツばかり食べてごはんを食べないんです。
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A.食べないときはさっさと片付け、お腹をしっかりすかせるようにしましょう。
同じものばかり食べて栄養を吸収して、「もう十分摂った」と思ったら次に進んで、新しい食材に手がのびることがあります。ある程度の食べむらはいいと思います。 ただこれも人間の習性で、好きなものには手が伸びますので、あまりそればかり提供していると、それだけでお腹いっぱいになってしまい、ご飯が入らなくなる、ということが起こります。そういうものを、赤ちゃんの目につくところに置かず、片づけてしまってもいいと思います。 あとは、対価交換という、「これやったら、これをあげる」というようなことをしてしまうと、それをもらうための知恵が働いてしまうので、そういうことはできるだけしないほうがいいと思います。電車のなかで、「お菓子をあげるから静かにしていなさい」とやってしまうと、わざと騒ぐようになり、後から大変になります。食べなくて心配だから「甘い物でも」と甘いものを与えるようなことは避けたほうがいいですね。 食べないときは、早めに終了して片づけてしまいましょう。お腹がすいたら食べます。たぶん、「好きなものなら食べるけど、そうでなければ、そんなにお腹すいてないからいいや」みたいな感じだと思うので、しっかりお腹をすかせることも大切です。(中西)
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Q.離乳食が進まず体重が増えません。(11か月男の子)
固形のものをいやがり、ほとんど母乳です。体重が増えていないと小児科で指摘され、気になっています。身長もほぼ横ばいです。
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A.おっぱいはデザート、空腹のときにパン粥や豆腐にチャレンジしてみて。
11か月で8,200グラムなら、成長曲線のラインには入っていますね。よく動き表情も豊かなので、いいと思います。動き始めると、今までの蓄えが活動源に変わり、体重の伸びが止まる子が多いんですよ。離乳食を嫌がる赤ちゃんはおっぱい優先になりがちで、そうなると体重の横ばいも続きます。少しずつ食べるほうにシフトする工夫をしてみましょう。 たくさん動いた後はおなかもすくので、おっぱいよりも、少し時間をおいてパン粥をあげてみるとよいかも。パン粥はスプーンであげようと思わずに、パンをママの手でつまんで、ちょっとミルクにつけて、「ママも食べるね。あなたもどうぞ」とあげてみましょう。赤ちゃんはママの食べるものにすごく興味があるから、いけることがありますよ。固形のものを嫌がる場合は、口当たりのよい豆腐もおすすめです。
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Q.自分から食べようとしません。(12か月男の子)
離乳食の量はたくさん食べるんですけど、自分から手を伸ばしてくれません。ゆでた野菜とかおにぎりとかをぐちゃぐちゃとやるだけで、なかなかそれを口にもっていってくれないんです。なにかいい方法はありますか。
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A.ママやパパと一緒の食事を体験させてあげましょう。
子どもにとって、ママやパパが食べている姿はとても関心が高いものです。「ああやって食べるんだ」「ママとパパがあんなにおいしそうに食べている」と思うのが大事です。ママとパパが食事をするときには一緒に座らせてあげましょう。食べても、食べなくてもいいんです。食べ物に手が伸びてきたらチャンスです。そんな時にジャガイモを「どうぞ」とあげたら、手でもって食べてみたりするので、おいしそうに食べているところをいっぱい見せてあげてください。
食べ物を手でもって遊ぶのは、つかみ食べの過程なんだそうです。遊んでもすぐに手を拭かずにそーっとしておくと、その手を口に持っていって、「あ、おいしいぞ」というところからつかみ食べが始まっていくと言われています。 ママやパパが食べる食卓に一緒に座らせて、おにぎりでもちょっと置いて、それをぐちゃぐちゃにしてもいいから放っておくと、ママたちが食べている姿を見て、何かの拍子に口に運ぶようになるかもしれません。気長に構えていれば、必ず食べるようになります。(岩佐)
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Q.離乳食が進みません。(1歳1か月男の子)
離乳食をほとんど食べてくれません。どうすればいいですか。
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A.寝かしつけのおっぱいを別の方法にしてみましょう。
おっぱいをひんぱんにあげていると、カロリーが体に入るので満腹感があり、食べなくてもいいや、となってしまいます。寝かしつけを、おっぱいに頼らない違う方法にしていくのもいいですね。トントンで寝かして、少しおっぱいの回数を減らしてあげると、お腹がすいて「なんか食べたい」となります。寝かしつけも、おっぱいに頼らない違う方法にしていくのもいいですね。夕食をしっかり食べさせてあげると腹持ちがいいので、連続で寝るかもしれません。(中西)
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Q.外食時にレストランで食べられるものはありますか。(1歳3か月女の子)
「1歳をこえたら大人食に近いものを」と言いますが、外食時のレストランで食べられるものはありますか? うちは外食する機会が多いので、外食の時に取り分けるのにどんなメニューを選択していったらいいのかを教えてください。
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A.子ども用のパンやおにぎりを持参するママが多いようです。
うどんやおみそ汁の具のお豆腐や野菜、つけあわせのゆで野菜をちょっと口に入れてあげることができると思います。ただ、ママが食べて味が濃いと思うものは控えた方がいいと思います。水で薄める、という方法もなくはないですが、実際にそれをしている方を見たことはありませんし、私もやったことはないですね。 外食するときには、お子さん用のパンやおにぎりを持って行くママが多い気がします。ハンバーガーショップのフライドポテトをあげている場面を見ますが、あれはどうかなと、すごく気になっています。揚げ物や味の濃いものは避け、ブロッコリーやアスパラガスなどゆで野菜があれば、ドレッシングなど調味料をかける前にあげるといった配慮ができればすてきですね。(岩佐)
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Q.離乳食を食べ過ぎかなと心配です。量の目安を教えてください。(7か月女の子)
今、母乳とミルクの混合で離乳食もよく食べています。離乳食の後にミルクを80cc飲んでいます。お腹がいっぱいになればやめるだろうと思っていたのですが、赤ちゃんは満腹中枢があまりないというのを聞いたので心配です。離乳食の量をどれくらいあげたらいいのかの目安がわかりません。
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A.噛みごたえをつけ、ミルクと母乳を減らす方向でいきましょう。
体調を崩すことがなければきちんと調節できているということですが、あまりにも多く食べてしまうようでしたら、流し込まないように、離乳食の硬さと水分で調整してあげてください。 育児書を見ると7か月の目安はおかゆが50グラムくらいですね。大さじで言うと3さじくらいです。その他におかずをつけてあげてもいいです。食べて便秘をしたり吐いたり、下痢をしたりすることがなければ、きちんと調節できているということなので、今ぐらいのペースで食べさせてあげればいいと思います。 月齢とともに離乳食を増やすのであれば、ミルクか母乳を減らしてごはんを増やすといいでしょう。1歳になると牛乳に替えられます。 もし、あまりにも多く食べるようであれば、離乳食の硬さを調節してください。いつまでもどろどろしたものを流しこんでしまうと、どこまでも食べてしまうので、少し硬さをもたせたり、野菜を少し大きいカットにして口の中でつぶして食べるように教えてください。ジャコを小麦粉で固めたようなものとか、スティック状のものを自分の手で持って、しゃぶってちぎって咀嚼して飲みこむような物を与えてあげると、量が調整できるのでいいと思います。(中西)
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Q.離乳食をあまり食べません。嫌いな物は身震いします。あげ続けていいでしょうか。(8か月女の子)
初めのうちはいろいろと食べていたのですが、急に食べなくなってしまいました。今、食べるのは、おかゆと野菜スープとほうれん草くらいです。それ以外のものをあげると身震いして顔を真っ赤にしてウエッとなります。体重は小さめです。離乳食を始めてから体重が増えなくなりました。2か月前に胃腸炎になりました。
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A.胃腸炎による胃腸機能の一時停止につきあってあげてください。
胃腸炎で吐いて下痢をして、良い腸内細菌が流れてしまったのが原因と考えられます。胃腸の機能が一時的に停止している状態なので、もう一度補われるまでは先に進まないと思います。 下痢、嘔吐をした場合は回復までに1か月くらいかかります。しかし下痢をすることで抵抗力をつけていくので、胃腸機能の一時停止につきあってあげてください。食べないものも食卓に出して、ママがおいしそうに食べるなどして、興味をひかせてあげてください。いやがったら無理にあげなくてもいいです。(中西)
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Q.2回食から3回食への進め方の目安を教えてください。 (9か月女の子)
2回食から3回食へ行く目安がわかりません。7か月に入った頃、2回食にしました。 また4時間ごとに授乳していますが、朝5時におっぱいをあげたら、次の離乳食は4時間後の9時にあげるべきか、泣かなければ10時まで待たせてもいいのでしょうか。
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A.3回食に進めてOK。徐々にママの食事時間とリンクさせていきましょう。
2回食にしてから2か月くらいたっているので、3回食に進めてしまっていいと思います。また3回食を1か月くらいしっかり食べられるようになったら、今度は量を増やしていって、飲ませているおっぱいの量を徐々に減らしていきましょう。 朝5時のおっぱいの後の離乳食は9時でも10時でもどちらでもいいです。お母さんが7時に朝食を摂るなら、一緒に食べてもいいです。昼は12時くらい、夜は6時、7時くらいに食べてもらうようして、お母さんの食事と合わせていってください。だんだんお母さんの食事にリンクさせていかないと、自分の食事と赤ちゃんの食事と日に6回作らなければならないので大変です。(中西)
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Q.離乳食を開始したばかりですが、口に入れてもすぐに出してしまいます。(5か月男の子)
おかゆと野菜を欲しそうにして、口にはすぐに入れてくれるんですが、ゴックンせずにべーっと出してしまうというのを、ここ1~2週間ほどしています。これはどうしたらいいですか。
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A.口に入れるのを嫌がらないならこのまま続けてください。
食べる瞬間は嫌がらないということですから、食べ物のエキスは入っているので、そのままあげてください。ゴックンとするのはやはり難しいんですよ。おっぱいのゴックンとちょっとでもドロッとしたものをゴックンするのは違うのですが、いずれ慣れるので大丈夫です。このまま続けてあげてください。一口の量が多すぎてもゴックンしにくいので、離乳食開始用のスプーン(ほぼ平たいスプーン)の一口量を参考にするなどして、少し減らしてみる工夫もしてみてください。(岩佐)
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Q.野菜をすりつぶしたものを、どのようにすればおいしくできますか。(6か月女の子)
ニンジンをすりつぶして冷凍していますが、解凍するとどうしても水分が飛んでしまい、おかゆに混ぜるのですが、おいしくなさそうに食べているので、何かおいしくできる方法はあるのでしょうか。
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A.スープでのばし、とろみをつけてみてください。
スープでのばしてとろみをつけると、おいしくなるしゴックンもしやすくなります。とろみは片栗粉やコーンスターチをごく少量でつけられます。また、おっぱいやミルクでのばしてもいいですね。おっぱいでのばすと好きな味なのですんなり食べることもあります。
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Q.自分から食べ物を食べようとしません。(1歳0か月男の子)
パンしかつかみ食べをしません。他の食べものもつかみ食べをさせた方がいいのでしょうか。指は好きですが、指についたものはなめず、おもちゃも紙もなめることもなく、なかなか食べものを口にもっていきません。パンをつかむのもすごく練習をして、ようやくひとりで食べられるようになりました。 朝だけは家族全員で食べていて、お昼は子どもを先に食べさせ、私が後で食べます。
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A.ママもいっしょに手づかみできるものを。
ひとりで食べている子は、口に運んでもらえるのがわかるので待ちますから、自分からつかんだりしないことが多いようです。お昼もママもいっしょに食べるようにするといいかもしれませんね。 野菜スティックやおにぎりなど、ママも手でつかんで「ああ、おいしい」と言って食べると、真似をして食べてくれるかもしれません。フォークに刺したものを渡すと食べることができているということなので、無理にかみ食べはできなくてもいいんですが、自分から手を伸ばして食べる意欲は大切ですし、手でいろいろなものを感じるというのもよいことなので、トライしてみてください。(岩佐)
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Q.卵アレルギーなので、食べられるものが少なくて栄養が偏っている気がします。(1歳0か月男の子)
特に手作りのものは食べなくて、ベビーフードばかり食べます。卵が入っていないベビーフードはとても限られます。食べるときと食べないときのムラもありますが、しかたがないですか。おやつのパンはよく食べます。
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A.手作りのものをママがおいしそうに食べてみてください。
まだ1歳ですから、食べないときは食べなくてもいい時期です。おやつはパンが好きなのですね。ご飯を食べるよりパンがいいと思えば、ご飯を食べないという知恵も働いてきます。ですから、「今日はお昼が少なかったから、おやつのパンを多めにあげよう」ということはやめてください。通常通りの量であげて、もっとほしがったら、「お昼ご飯をきちんと食べないからだよ。次はお昼にしっかり食べようね」と伝えてあげてください。だんだん落ち着いてきます。
ベビーフードしか食べないというのは、ベビーフードのちょっと濃い味に慣れてしまったからかもしれません。ママが作った卵抜きの食事は食べないということですが、ママもお子さんといっしょの時間に食事をして、おいしそうに食べてください。ママがおいしそうに食べるものを子どもはほしがります。(岩佐)
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おふろ
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Q.頭を洗うのを嫌がります。(4か月男の子)
以前は普通にお風呂で頭を洗っていたんですが、1回鼻に水が入ったのがトラウマになったみたいで、頭を洗うと泣くので、流せなくて困っています。洗っても流すときに泣き続けるんです。思い切りかけていいと聞きますが、怖くてできません。
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A.バシャーッと流したらすぐに拭き取ってあげれば泣きやみます。
顔に水がかかるのを嫌がる子どもは多いけれど、慣れてもいくものです。うちは、上の子は嫌がりましたが、下の子はジャバジャバ洗っていたら平気になりました。 まずママが先にバシャーッと流してみせて、「じゃあ、あなたも流そうね」と言って、一気にバシャーッと流すといいかもしれません。流したあと、いつまでも顔に水が残っているとよけいに嫌がるので、一気に流したらすぐに拭き取ってあげて、いないいないばあをするように「ばあ!」と遊びに変えて笑ってしまうと泣きやむことができます。 ベビースイミングのようなところに通う予定があるなら、そういうところで水に慣れていけばお風呂にも慣れていくと思います。(岩佐)
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Q.温泉に入っても大丈夫ですか。(5か月女の子)
湯河原(神奈川県)近辺の温泉に連れていきたいと考えています。泉質によっては赤ちゃんに刺激が強いなど、注意点はありますか。
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A.源泉かけ流しがあるお風呂を選んであげるといいと思います。
湯河原は、100%源泉かけ流しがありますよね。そういうところを選べば、循環式の沸かし湯で繁殖しやすい雑菌がかなり少ないのでいいと思います。 ただ泉質が湯あたりをおこしてしまう場合もあります。いきなりザブーンと大量のお湯のなかに入れないで、小さな桶のなかで1回ちゃぷちゃぷとお湯をかけて、その日は沐浴で終わらせてもいいのかなと思います。 大きいお風呂だと気持ちいいだろうな、と大量のお湯のなかに入れてしまうと、湯あたりをしてぐずることがあります。そこは気をつけた方がいいです。 温泉の旅館はお部屋が乾燥していることがあります。乾燥で風邪をひいてしまう方もいらっしゃいます。お風呂に何回も入っていると、水分が抜けて、大人ものどの粘膜が乾燥しやすくなっています。加湿を十分にし、風邪予防をしてください。行き帰りの移動距離が長くなるので、風邪をひかないように、十分注意してくださいね。(中西)
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歯みがき
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Q.添い乳をしていると虫歯になると聞きました。(1歳1か月女の子)
先日行った区の歯の講座で、添い乳をしていると虫歯になるので、今日からやめる練習をしましょうと言われました。これまで添い乳で寝る前におっぱいをあげると夜はよく寝てくれていたのですが、やめたら短い時間で起きるようになってしまって、寝かすときも寝ぐずりがひどくて大変なんです。やはり添い乳はやめなければいけませんか。
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A.むし歯の原因は添い乳ではなく、離乳食のショ糖が残っていることです。
「添い乳でむし歯になる」と、たしかによく言われますね。むし歯になるのを理由に「もう卒乳しなければいけませんか」という質問も多いのですが、私は「そんなことはないよ」とお答えしています。 母乳に含まれている乳糖そのものはむし歯菌をつくりません。それは大丈夫なのです。でも、離乳食がはじまると口のなかに食べ物の糖が残ります。それが残っているとむし歯の原因となるミュータンス菌が増えてしまいます。離乳食の糖が残った状態で、さらにおっぱいを飲んで乳糖も結びつき、それが長時間(夜じゅう)放置されると、よりむし歯になりやすくなるという意味で、「夜中のおっぱいはむし歯になる」と言われるのです。 ですから、寝る前にガーゼで歯をきれいに拭いて、歯についているショ糖をとってあげれば、寝る前におっぱいを飲ませても大丈夫です。ガーゼで歯を拭くのは、歯みがき練習の前段階になるのでとても効果的です。(岩佐)
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Q.歯みがきがじょうずにできません。(1歳1か月男の子)
歯みがきをしようとするのですが、子どもに嫌がられてくじけることもあり、毎回必ずできるわけではありません。歯みがきはどのくらいの回数をやればいいですか。
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A.習慣づけが大事。寝る前の1回でもいいです。
歯磨きは、習慣づけていくことが何より大事なことです。たとえば「夜寝る前には歯みがきしようね」と言って歯みがきできたら、それでいいと思います。それを朝・昼・晩とやらなければならないというものではありません。 「寝る前は必ずしようね」という約束をして、赤ちゃんに持たせる用のゴムの歯ブラシを持たせて、遊び感覚で、歯みがきの歌を歌ってあげるとか、赤ちゃんがゴムの歯ブラシを持っているあいだ、ママは本当に歯みがきをしてその様子を見せるなど、真似事から習慣化させていくといいですね。 そのあとは必ず、ママが仕上げでガーゼで拭いてあげるとか、仕上げ用の歯ブラシでみがいてあげるといいと思います。(岩佐)
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うんち・おしっこ
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Q.便秘の処置は何日目からすればいいですか。(2か月女の子)
便秘がちの子で、最長8日間くらい便秘でうんちが出なくて、この間、小児科で浣腸をしてもらいました。母乳なので親の食事も関係があるのか、何日くらい経ったら綿棒などでの処置をした方がいいのかを知りたいです。
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A.赤ちゃんの機嫌が悪くなければ、5日目くらいで考えればいいでしょう。
小児科の先生は、便秘そのものについては「3、4日は大丈夫だよ」とおっしゃいます。そのときにお子さんの機嫌が悪くなる、おっぱいの飲みが悪くなる、ということがあれば、2日の便秘でも処置が必要です。いっぽう、4日経っても機嫌もいいし、よく飲むし、よく寝るというのであれば、5日目で肛門を刺激したり浣腸をするとおっしゃいます。 赤ちゃんには、生理的便秘という時期もあります。寝返りなどを打ちはじめると腸の動きも活発になるので、それまでの過渡期として今が「生理的便秘」、飲んでいるけど出ないという時期でもあります。お腹をさすってあげたり、寝かしている足をクロスしての仙骨(おしりの割れ目の少し上にある、触れると平らに感じる部分)マッサージもおすすめです。 ママの食べ物については一概に言えません。ママが繊維質のものを食べるとよく出るようになるかと思ってやってみても、あまり関係がないのも事実です。ママの体質を引き継ぎやすいというのは感じています。昔の人の知恵として、「おっぱいの出をよくするためにお餅を食べるといい」というのがありますが、お餅はおっぱいがつまりやすくなります。栄養がない時代にはお餅はよかったのですが、今は皆さんいいものを食べているので、むしろお餅はいらないくらいです。(岩佐)
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Q.9か月になりますが、まだ便秘で硬いウンチは辛そうです。(9か月女の子)
便秘ぎみなので、毎日バナナヨーグルトを食べさせているのですが、それでも3日か4日に1回くらいです。トイレに座らせてウンチをしているのですが、「うーん」と座らせている時間が長くて、たまに泣いたりします。だいたいちょうどよい硬さのウンチが出ますが、たまにすごく硬いウンチのときには辛そうなので、どうしたらいいかなと思っています。
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A.ドライフルーツは繊維質が凝縮しています。
赤ちゃんもよく動いていて、よく食べているということなので、今のままでもそんなに問題はないと思いますが、ウンチが硬くて辛そうなのはかわいそうなので、試してみるとすれば、ドライフルーツには繊維質が凝縮しているので、それをヨーグルトなどでふやかしてあげると効果的だといわれています。プルーンを少しあげるのもいいかもしれません。(岩佐)
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A.水分摂取量が減っているのかもしれません。
遊びに夢中になってしまうと、水分を摂るのを忘れてしまうことがあります。水分の摂取量はどうでしょう。遊びに夢中になる月齢だと、水分の摂取量がそもそも減ってしまうので、とくに秋になってくると乾燥してくるので、意識的に水分を飲ませてあげるといいと思います。(中西)
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Q.ウンチの色が黒っぽいのは栄養が過剰だからですか。(1歳1か月男の子)
ウンチの色が黒っぽいと栄養が過剰だと本で読んだんですが、実際はどうなのか気になっています。
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A.赤ちゃんのウンチの色はさまざまでいいのです。
ウンチについては、大人もたくさん食べると臭くて黒いウンチが出ると言われますし、バナナのような形のウンチがいいのはその通りですが、子どもはよく動くし、汗もすごくかくので、ウンチも硬くなりやすいし、色も黒っぽくなりやすいものです。 イメージ的には、野菜をいっぱい食べればなめらかに出るし、肉をいっぱい食べれば硬くなるという感じですが、この時期の赤ちゃんで、肉ばかりそんなに食べるわけではないので、そんなに気にすることはないと思います。 黒っぽいといっても、真っ黒とか血が混じっているようなものだったりすると危険サインですが、そうでなければ、ヨモギをすったような黒さから黄色まで、赤ちゃんのウンチの色は幅をもって考えて大丈夫です。(岩佐)
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A.その後、小児科の先生に聞いてみました。
もしかしたら便でお尻が切れているのかもしれないね、という話でした。便の色について、基本的に真っ黒い便は、出血をあらわすのでよくないそうです。黒緑色の便であれば、だいたい大丈夫です。あまりにも黒い便が続くときは、小児科で受診してください。お尻が切れていたり、乳首が切れていて、おっぱいを飲んで、その分で黒くなっていることもあるそうです。のりやひじきを食べたときも黒いです。(岩佐)
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Q.ウンチの色が黄色から黄緑色になり、ニオイが出てきました。大丈夫ですか。(4か月男の子)
いつもは黄色いウンチなのですが、黄緑色のウンチになったときだけニオイがあります。わたしの食事が原因なのか、下痢気味なのかがわかりません。ニオイは大人のようなニオイです。
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A.匂いと粘り気で判断できます。
ちょうど腸の吸収性がよくなってくる時期です。赤ちゃんの時期は飲めば出るという感じでしたが、ある程度溜められるようになり、栄養が体のなかに行きわたり始めたということで、そういう便になります。 匂いをかいで、酸っぱい匂いならちょっと下痢気味かもしれません。回数も見てください。10回以上あると下痢かもしれませんが、そうではなく、粘りがあって色が黄緑色というのは問題がないです。(岩佐)
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Q.便秘気味です。(6か月女の子)
すごく大きくなって、体重も増えました。最近ちょっと便秘気味なのが気になります。
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A.食べる量が増え、水分が減ったのかもしれません。
便秘ということは食べ過ぎなのかもしれません。便がすごく固くなる、あるいは柔らかくなるという場合には、離乳食の素材がどうなのかを見直すといいと思います。うんちが3~4日くらい出なくても大丈夫ですが、離乳食を始める前までは便秘はなかったなら、水分量も関係あるかもしれません。 母乳は80-90%が水分なんです。離乳食がぐっと増えると、その水分が減ってしまい、それで便秘になることはあります。ちょっと離乳食を減らして、おっぱいやお茶で水分を摂るといいですね。(岩佐)
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そのほか
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Q.病気の時に医師から安静にと言われましたが、家で寝てくれません。(1歳1か月男の子)
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A.家のなかなら自由に過ごさせて大丈夫です。
歩き始めた赤ちゃんにとって安静にしていることは難しいですよね。体がしんどかったら、安静にと言わなくても寝ています。家の中で動き回るのは大丈夫です。人が多いところへは外出せず、冷たい風や水には当たらないように気をつけましょう。家のなかでは加湿するなど、環境を整えるのが大切です。家にいるのがつらい子は、言い聞かせた上でベビーカーで外出するのはOKです。(岩佐)
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Q.下痢の時の食事はどうすればよいですか。(8か月女の子)
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A.母乳だけで大丈夫です。
母乳だけで大丈夫です。どうしても食べたがるようであれば、消化のよいもの(いつもより柔らかくしたおかゆやうどんなど)を少しあげます。便の状態を見ながら、1~2口からゆっくりと進めていきましょう。(岩佐)
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Q.風邪のとき、病院に行く目安を教えてください。(4か月女の子)
もうすぐ5か月になります。風邪かなと思ったら、どれくらいの症状で病院に行けばよいですか。鼻水が出たり、咳もたまにしますが、いつもではなく、熱もありません。機嫌もいいので、行かなくていいのかどうかの判断がわかりません。病院に行って、病気がうつるのもイヤだという心配もあります。
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A.咳が続くようなら、病院へ行きましょう。
難しいところですよね。今は、小さい1か月、2か月の赤ちゃんにRSウイルスが流行っているので、咳が続く場合は病院へ行きましょう、とも言われています。日中、体を使った咳をゴホンゴホンとして、それが続くようなら、熱がなくても行った方がいいかもしれません。 熱もバロメーターにもなります。熱があるかどうかは、おっぱい飲ませたときに、口の中が熱いと思ったら、熱を計って確認をしましょう。 赤ちゃんは鼻呼吸をしているので、鼻がつまると口呼吸になってしまいます。そうすると雑菌がのどに直接入ってきてしまい、風邪も広がります。鼻が詰まっているときは、耳鼻科へ。小児科だったら風邪をもらっちゃうけれど、耳鼻科だったらうつる大きな病気もないですから、耳鼻科で鼻を吸ってもらう、という方もいらっしゃいます。 乾燥する時期は、ウイルスも強いものが出てきます。暖房を使うと部屋のなかが乾燥してしまうので、加湿器を使う、タオルを家のなかで干して湿度をキープさせるなどの工夫が必要ですね。空気が乾燥すると、風邪をひきやすくなります。(岩佐)
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Q.薬の飲ませ方を教えてください。(6か月女の子)
病院で「粉とシロップどちらがいい?」と聞かれました。どちらがよいのかよくわからなかったので、シロップにしました。飲んでくれなかったので、離乳食に混ぜたら、飲みました。粉とシロップ、どちらがいいですか。また、飲ませ方を教えてください。
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A.お子さんが粉かシロップのどちらのタイプが好きか、でいいと思います。
薬はどちらも同じような成分ですが、粉よりもシロップの方が飲みやすいので、どちらにするか聞かれたのだと思います。どちらでもいいと思いますが、粉は飲ませ方がちょっと難しいです。子どもによって、シロップは飲まない子や、粉をちょっと水で溶いて、ほっぺの内側につけてあげたら飲んだ、という子も意外といます。お子さんがどちらを飲むかの選択でいいと思います。 離乳食に薬を混ぜるのは基本的には控えましょうと言われています。味が変わってしまうので、離乳食も好まなくなってくることがあるからです。お子さんは、薬が入ってちょっと味が変わった離乳食でも食べてくれたんですね。今度は粉も試してみてください。水で練って頬につけると飲んでくれます。その後ミルクや母乳を飲ませてあげるとうまくいくと思います。(岩佐)
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Q.頭をかきむしり、血を出してしまいます。(3か月男の子)
少し前から頭をかくような仕草をし、フケも出ていたのでよく見たら掻きむしっていて血も出ていました。
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A.オイルパックをしてよく洗いましょう。
手がちょうど頭に届く時期でもあるんです。頭の匂いをかいでみて、脂の匂いがするようなら、少していねいに洗ってください。オイルパックといって、お風呂に入る前にオイルを塗って頭皮の汚れをふやかしてから洗ってみましょう。 男の子は女の子にくらべて、皮脂汚れが多くなりやすいのです。大泉門のところは、実はみなさん怖がる方が多いのですが、皮脂腺がすごく多いところです。ここに脂漏性湿疹はできやすいです。ここもオイルを塗って、指の腹で洗ってあげてください。
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Q.顔の湿疹はいつになったら治りますか。(3か月男の子)
顔のしっしんが治ったり、ぶり返すをくり返しています。 とくに左の頬に湿疹ができやすく、病院には行ってませんが、いつ落ち着くのかと思っています。
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A.一度受診して対処をしましょう。
病院に行く目安として、汁が出ているかどうかは大事です。単に乾燥によるものなのか、体質的なものなのか、ママの食事によるものなのかによって対処の仕方が変わってきます。卵に対してアレルギーを出している子であれば、ママが卵に気をつけるだけで、グッと減っていきます。アレルギー検査が実際にできるのは6か月からですが、ドクターの目で見て、「これはアレルギー体質によるものだから、卵に気をつけてみよう」など、いろいろなアドバイスをしていただけます。一度小児科で診てもらうといいと思います。 ステロイドはみなさん毛嫌いされるし、私も子育てのときに同じように思いましたが、ステロイド剤を出された場合、ちょっと塗ってよくなったからといってやめるのがもっともよくない使用法です。薬というのは、塗ってよくなったらちょっとずつ量を減らしていきます。朝と晩に人差し指の先くらいを塗っていたら、次は人差し指の先の半分くらいにしていく。朝晩だったのを朝だけにしていくなど、段階を追って減らしていき、子どもが薬になじんで治っていく過程がすごく大事です。こうした使用方法も、病院できちんと指示が出ると思いますので、病院で出された薬は自己流で使わずに、しっかり塗って徐々に減らしていくのが長引かないコツです。(岩佐)
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Q.体力がありすぎて生活リズムがつかめません。(1歳10か月男の子)
朝8時に起こして午前10時からお出かけ、午後6時くらいまでがんばっても、お昼寝をしてしまうと寝るのが夜中の1時。なるべく昼寝をさせないようにすると午後10時に就寝。1時間でもお昼寝をすると、夜中の1時にやっと寝つくことになってしまいます。でも、寝かせないために、遊ばせるのがとても大変です。
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A.サークルやプレ幼稚園に入るのもよいと思います。
成長ホルモンは夜の10時から2時までに出ます。眠ることによって成長ホルモンのシャワーを赤ちゃんは浴びることができるので、9時ごろには寝てほしいですね。 今、ママはお子さんを昼間たくさん遊ばせて、夜は寝かしつけを努力していらっしゃるので、寝ないのはお子さんの個性なのかもしれません。 2歳になるときにサークルに入るのもひとつの方法だと思います。今は自由に遊ぶから自分のペースで遊べます。サークルやプレ幼稚園に行くと、同じ年齢の子どもがたくさんいるなかで遊ぶので、体だけでなく頭のエネルギーもより多く使うことになり、その中で過ごすようになると、深く眠れるかもしれません。遊びの幅も広がり、ママも楽になると思います。週1回でも通ってみることを検討なさってはいかがでしょうか。(岩佐)
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Q.朝の5時に目が覚めます。また寝かせた方がいいですか。(8か月女の子)
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A.自然のサイクル通りなので、起こしておいていいです。
朝5時や6時に起きて、また10時くらいにお昼寝すればよいと思います。そこで寝かそうという労力を使うよりも、赤ちゃんにとってはもう朝なので、「おはよう」と言って赤ちゃんの思い通りにさせてあげてください。ママは付き合う必要はなく、「ママは寝ているよ。○○ちゃんは遊ぶなら起きていていいよ」と言ってもよいですが、危険がないように、ママが寝ている部屋から出られないような工夫をしてください。ママはがんばって起きなくていいですが、赤ちゃんにとってはもう起きる時間なんですね。(岩佐)
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Q.昨日ソファから落ちてしまいました。大丈夫でしょうか。(8か月男の子)
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A.1~2日は様子をみましょう。
ソファなどちょっと高いところから落ちた場合、気をつけてほしいことはふたつあります。いつもと眠りが違うかどうか、吐くかどうかです。鼻の傷などはすぐに治りますので大丈夫です。 ソファから落ちることはあるので、しばらくは置かないようにしましょう。大丈夫だと思っていても事故事例は多いです。おっぱいなどの飲み方もいつもと変わらないのなら大丈夫です。(岩佐)
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